絆(きずな)2022年版・第22号 その4

「時は今」今を大切に

兵庫県三田市
西沖 青桐(にしおき あおと)くん
(令和二年八月二十五日生)


勇壮な鎧兜にどこか憧れていましたが、我が家は三姉妹。端午の節句にはもうご縁が無いだろうと思っていました。そんな我が家に待望の男の子が誕生しました。私達はもちろんですが、祖父母も大変喜んでくれました。初節句に際し、五月人形をと足を運んだのが吉德大阪店でした。
コロナ禍で外出もままならない時節柄でしたが、電話や現地での応対の丁寧さに、安心して訪問することができました。息子に選んだのは誕生した年の大河ドラマ「麒麟が来る」のモデルである明智光秀公の鎧兜です。青色の陣羽織が息子の名前にピッタリだったことに加え、桔梗紋がどこか可愛らしく柔らかい印象に思えたからです。光秀公のように強きに屈せず、信念を持った人にという願いを込めて選ばせていただきました。
今出来ること、今何が大切かを皆がひしひしと感じざるを得ない時世に、気持ちを鼓舞してくれる、そんな存在になりました。
初節句は両家が会することは出来ませんでしたが、ささやかながらも家族で健やかな成長を願ってお祝いしました。他店にはない素敵な五月人形に出会えたことに家族一同感謝致します。ありがとうございました。
(母・西沖 千保 記)



忠彌の兜

千葉県市川市
近藤 忠彌(こんどう ちゅうや)くん
(令和二年十月二十六日生)


令和二年十月二十六日、秋晴れの空の下、私達の第一子忠彌が元気に生まれてきてくれました。妊娠が分かった三月以降、徐々にコロナが私達の生活の中心となり、何だかそわそわ落ち着かない気持ちで過ごした妊娠期間でした。出産時は、無事に我が子に会え、ただただほっとした気持ちでいたのを覚えています。実のところ、当初初節句のお祝いに兜を飾るつもりはありませんでした。狭いマンション暮らし、年に一度しか飾らないのにもったいないと思っていたからです。ですが息子が生まれ、お宮参り・お食い初めと行事を重ねていくにつれ、節目の行事を行う事には大切な意味があり、とても幸せな事だと思うようになりました。
そして日々息子をみているうちに、あれが忠彌の兜だよ〜、と喜ばせてあげたい&喜んだ顔が見たい!という気持ちが強くなり、急遽父母にお願いする事になりました。
日がなかったのでまず母が浅草橋本店にお電話でご相談させて頂いたところ、ご親切に色々と教えて頂けたようで、すぐに浅草橋に出かけていきました。店頭でも色々とアドバイスを頂き選んだ兜は、金色に朱色が映える、小振りながらもとても上品な兜でした。コロナの影響で皆揃っての初節句とはいきませんでしたが、それぞれに記念写真を撮り、幸せを形に残す事が出来ました。
これから毎年、大きくなっていく子供と一緒に飾るのがとても楽しみです。吉德浅草橋本店の皆様、素敵な思い出をありがとうございました。
(母・近藤 明子 記)



初節句

埼玉県川口市
小峰 柊矢(こみね しゅうや)くん
(令和二年十一月十二日生)


令和元年十一月、待望の第一子である息子が生まれました。時節柄、家族が息子に会えたのは生まれてから五日経ってからのこと。そんな世の中だからこそと息子の健やかな成長を願うため、事前に父が色々と調べてくれ、吉德さんの「子供大将飾り」が良いのではないかと見つけてきてくれました。私は立派ながらもコンパクトに収納出来るものも多い「兜飾り」も捨て難くとても悩みました。けれど最終的に、父の言うどことなく子供大将の顔が息子に似ているところが決め手となり鎧着大将飾り・海を購入しました。
後日、届いた五月人形はやはり「顔がいのち」と言われているだけあり、勇ましいながらも可愛らしさがあり主人と良い選択をしたと、とても気に入るものとなりました。毎年、心身ともにたくましく育ってくれるよう大切に飾っていきたいと思います。
閉店間際まで悩んだ私たちに嫌な顔一つせず丁寧に相談にのっていただき、ありがとうございました。
(母・小峰 麻由 記)



まだ見ぬおじいちゃんからの贈り物

大阪府大阪市
織田 航旗(おりた こうき)くん
(令和二年十二月八日生)


令和二年十二月八日、三六三〇グラムの大きな男の子が誕生しました。待望の第一子です。世界中で活躍し、旗を振って皆を率いていけるような人になって欲しく「航旗」と名付けました。
妊娠が発覚して間もなく、全国に緊急事態宣言が発出され、不安な妊娠期間を過ごしました。出産時はなんとか夫のみ立ち合いが許され、我が子の誕生を喜び合いました
。 兜は東京に住む私の父が買ってくれたものです。父とはコロナ禍で会うことを控えておりましたため、妊娠前に会ったきりで、航旗が生後六か月を迎えた現在も会うことは叶っておりません。そんな中、初孫である航旗の初節句を遠くからお祝いするためにと大変な状況の中兜を選んで送ってくれました。父が息子のためにプレゼントを選んでくれたことがとても嬉しく、こんな状況だからこそ家族の絆を感じることができました。
現在もなかなか家族で集まることはできませんが離れた土地であっても家族が元気に過ごせていること、航旗がすくすくと成長してくれ、無事初節句をお祝いできたことに安堵しております。
世の中が再び平穏を取り戻し、父に初孫を抱かせてあげられる日が大変待ち遠しいです。
今は毎日できることが増え、満面の笑顔で笑いかけてくれる息子に日々癒されながら、この幸せな日々を大切に過ごしていきたいと思っております。
(母・織田 麻由 記)