絆(きずな)2023年版・第22号 その1

一年越しでお迎えしたお雛様

埼玉県さいたま市
桑島 茉奈(くわじま まな)ちゃん
(令和二年十二月十八日生)


二〇二〇年十二月十八日、冬晴れの日に娘は生まれてきてくれました。コロナ禍ということで、里帰りせず夫婦ふたりで初めての赤ちゃんに悪戦苦闘しながら、忙しく年を越しました。
ネットでお雛様を探し始めたのは二月。「かわいいなー」と思うものは完売。一生ものなので、来年ゆっくりお店で見て決めようと考えました。
一歳の誕生日も過ぎ、年が明けた二〇二二年一月に実母と浅草橋にお雛様を探しに行きました。最初に吉德さんへ伺いました。可愛らしい親王飾りから立派な七段飾り、モダンでおしゃれな立ち姿雛など美しい人形が展示されており、美術館のようで見ているだけで楽しかったです。素人の私から見ても繊細で上質な顔立ちが印象的で、吉德さんのお雛様をお迎えしようと決めました。
その中でも娘が愛着を持って大切にしてくれそうな可愛らしいピンクの三段飾りに決めました。私としても憧れの段飾り、しかも収納式で軽くて仕舞うのが簡単なのもお気入りです。
三月三日は私自身にとっても特別な思い出があります。一生の友人に出会えた高校の卒業式、夫との入籍日です。これからは、家族でお雛様を囲んで、娘の今後の人生が豊かになるように思いを込めて毎年大切に節句をお祝いしたいと思います。
(母・桑島 有希 記)



海を渡った孫の雛人形

カナダ トロント
若井 恵弥子(わかいえ みこ)ちゃん
(令和三年三月三日生)


令和三年三月三日、遠く離れたカナダの地で我が家に初めての孫娘が誕生しました。
初節句までにはコロナも収まり、一緒にお祝いできることを願っていましたが、世界中でコロナがまん延し、残念ながら渡加することは叶いませんでした。祖父母として、孫娘にはぜひお雛様を贈りたいとカナダまで配送可能な人形店を探していたところ、浅草橋本店さんが対応可能だとわかり、年明け早々に夫とお店に行きました。お人形の顔や収納可能な大きさを考慮し、かわいいお人形を選び贈りました。その後カナダの息子から無事に到着し、早々飾ったとの連絡を受けたときは、一安心しました。
孫娘は母親に似て彫が深く、目がパッチリしています。息子たちは、雛祭りに誕生した子に、弥生の一文字と素直で思いやりのある美しい女性になるように「恵弥子」と名付けたそうです。お雛様を大切にして、名前の通り育つことを祈るジジババです。
世の中が便利になり、インターネットのビデオ通話で、まるで隣家に住んでいるかのようにカナダの息子たちと顔を見ながら通話を楽しんでいます。一日も早く以前のように自由に往来ができる日をただただ願い、恵弥子の健やかな成長と幸せを、遠い日本から東の空を見ながら日々祈っています。
(祖母・若井 たかみ 記)



玲美の初節句

東京都江東区
倉垣 玲美(くらがき れみ)ちゃん
(令和三年四月五日生)


令和三年四月五日、待望の長女が誕生しました。出産前に浅草橋の近くに住んでいたこともあり、お雛様は吉德本店に見に行こうと決めていました。
ずらりと雛人形が並ぶ華やかな空間のなかで、菊花紋衣裳の美しさ、また気品あふれるお顔に一目惚れしたのが、秋葉聡さん作の親王飾りでした。初節句祝いにと素敵なお雛様をプレゼントしてくれた両親に感謝の気持ちでいっぱいです。
二月の大安の日に飾り、毎日お雛様におはようと挨拶するのが日課でした。ひな祭り当日は、お雛様の前で記念撮影をしたり、離乳食もひな祭りメニューにして初節句のお祝いを楽しみました。
これからも健やかな成長と幸せを祈り、大切に飾ります。
(母・倉垣 美幸 記)



千紘の雛人形

兵庫県明石市
村上 千紘(むらかみ ちひろ)ちゃん
(令和三年四月二十四日生)


令和三年四月二十四日。お隣の国、韓国で娘は産まれました。夫の海外赴任帯同中に授かった子で、コロナ禍ということもあり悩んだ末に現地での出産を決断しました。慣れない海外での出産、育児と大変でしたが、娘は元気に成長してくれました。
十一月の本帰国が決まった頃、母から雛人形についての相談がありました。直接見に行けない私たちに代わって、母が浅草橋の人形店を色々と見てまわってくれました。私たちは当初、今風なコンパクトなデザインでいいかと思っていましたが、母が提案してくれた吉德大光さんの、立派な毛氈の三段飾りに心惹かれていき、「江都みやび姫君雛京十一番親王四寸官女五人飾り」に決めました。
帰国後、日本での生活も少し落ち着いてきた大安の日に、我が家へ雛人形がやってきました。娘が寝た後、夫婦二人でわくわくしながら飾り付けをしましたが、綺麗な着物や表情を見て、これにして良かったと改めて実感しました。翌朝娘も初めて見る雛人形にとても興味を示していました。
海外での出産だったこともあり、お宮参りなど節目の行事ができていなかったため、日本で素敵な雛人形と共に初節句を迎えられて、本当に良かったです。人形選びに奔走してくれた母と対応頂いた吉德浅草橋本店の方々に心から感謝しています。
この雛人形が年々大きくなっていく娘の成長を見守ってくれると思うと、今からとても楽しみです。
(母・村上 節子 記)

お雛様に小さな手を伸ばして

東京都練馬区
大島 由梨乃(おおしま ゆりの)ちゃん
(令和三年五月三十日生)


ひな祭りに思う、記憶に刻まれた私と姉の二人のためのお雛様。真っ白なお化粧のお人形とときめく小道具、部屋を暗くして眺めたぼんぼり、こっそりもぐった雛壇の下。ひとつひとつが鮮明に浮かびます。娘にも、いつかあたたかい家族の歴史を思えるようなお雛様をと願っていました。
二〇二一年五月、暖かい春の日に由梨乃は誕生しました。かわいい右の拳を突き上げて、なんとも逞しい女の子。あっという間に成長し、初節句を控えたころ、浅草橋に通った母が吉德さんで見せていただいたのが、桜にあけぼのを思わせる上品な屏風とたおやかな佇まいのこのお雛様でした。
丁寧なカウンセリングの末にぴったりのお雛様を提案いただき感謝しております。解説動画を見ながら飾り終えると、娘はさっそく目を輝かせてお雛様へ高速ずりばい。優雅な竹細工、美しいお着物に小さな手を伸ばします。自分より少し背の高いお雛様。つかまり立ちを始めたばかりの娘はさっそく「よいちょ」とつかまり立ちするとお人形や桜に触れてにっこり。金色の房や橘をつかんで口に入れようとして、あわてる私たちにはしゃぐのでした。
お雛様、被布、名前旗と両家の祖父母からの贈り物を飾って、家族の絆を感じられる素敵な初節句を過ごすことができました。お雛様に伸ばしていた小さな手は、いつかお雛様を一緒に飾り、お人形を大事に撫でてくれるでしょう。これから毎年重ねていくひな祭りが、大切な記憶の一つとなりますように。由梨乃の健やかな成長と幸せを祈り、毎日を大切に過ごしていきたいと思います。
(母・大島 恵美 記)

娘の初節句

東京都北区
松田 明采(まつだ あさ)ちゃん
(令和三年六月十四日生)


令和三年六月十四日、娘の明采が誕生しました。コロナ禍での出産のため、夫の立ち合いはできず不安もありましたが、十四時間のお産を経て私たち夫婦のもとへ我が子はきてくれました。
両家共に初孫の娘は親族みんなからとても可愛がられ、もうすぐ一歳となる現在も、特別体調を崩すことなくすくすくと成長しています。
お雛様は当初はインターネットでの購入を検討していましたが、父が初孫の初節句をお祝いするために買ってくれるとのことだったので、せっかくなら実物が見たいと思い浅草橋に足を運びました。
吉德本店にはたくさんの種類の雛人形があり目移りしてしまいましたが、お店の方が丁寧にひとつひとつのお人形について説明してくださいました。そのなかでも華やかな金屏風と上品で凛としたお顔の雛人形に一目惚れし、購入を決めました。
初節句当日はみんなでお雛様をかこみお祝いをしました。コロナウイルスが感染拡大し不安が多い世の中ですが、家族みんなが健康で娘の成長を祝い、笑いあえたことをとても嬉しく思います。素敵なお雛様といっしょに、これからも娘の成長を見届けられることがとても楽しみです。吉德本店の皆様、ありがとうございました。
(母・松田 茜 記)